2014年

1月

31日

No.3 「ヤンゴンの仏教寺院」

ミャンマーは全人口の85%が仏教を信じる仏教国だ。日本の仏教がインドから中国を経て伝来した北伝仏教に対して、ミャンマーにはスリランカを経て伝来したので南方上座部仏教(以前は小乗仏教)と呼ばれる。

仏教徒の男子は一生に一度は出家し、修業しなければならないことになっている。尼僧もいる。国内には寺院(仏塔:パヤーまたはパゴダ)が多数ある。中部のマンダレー、バガンが有名だが、ヤンゴン市内には国内最大(高さ99.4m, 周囲433m)の黄金色のシェダゴン・パヤーがあり、国内外の人々が絶えず参拝している。寺院に入るには、王族であっても男も女も裸足になる。

 

19世紀に英国兵が土足で寺院を歩き回り、仏塔の金箔を略奪した事件があった。それがビルマ人の怒りを買って政治問題となり、最後はビルマが譲歩を勝ち取ったという歴史がある。パヤー内には東西南北に祈祷堂があり、曜日から性格が分かり、人生、相性を知ることができると信じられている。

 

寺院内の一際目立つ仏塔(マハーボディー寺院)の四面には仏教説話が描かれている。また、ブッダが悟りを開いたという菩提樹が植えられている。

ヤンゴンの中心街にはスーレー・パヤー(高さ46m)がある。仕事帰りや買い物途中の人々が気軽に参拝に立ち寄っていて、仏教が生活の中に根ざしている事が分かる。

一方、チャウッタージー・パヤー内の巨大な涅槃(ねはん)像を見ると誰もが強い印象を受ける。誰かに表情が似ていると思いながら足の裏を見ると何やらたくさんの絵が刻まれているではないか。仏教の宇宙観図だという。解説者が立っているので質問してみよう。

 

仏教と言っても大乗仏教の日本と違うところはどこにあるのか、社会の中で果たしている役割、とりわけ民主化への動きとどう関わって行くのかという点に注目すると、ミャンマーという国の実像をいくらか理解できるようになるのではないか。

 

吉野輝雄