2014年

4月

01日

No.8「ミャンマーにおけるキリスト教」

ミャンマー人の90%は仏教徒であるが、キリスト教徒が4〜5%、イスラム教徒が4%いる。ミャンマーは大きく8つの部族(州)から成っており、仏教徒が多数を占める州が多いが、キリスト教徒の多い州が存在する:カチン族(30%)、チン族(90%)、カイン族(不明)、エーヤーワディー管区(26%)だ。その理由をたどると、今から200年前にアメリカのバプテスト派の宣教師ジャドソン師夫妻がカチン族に伝道したことに起源があることが分かる。ビルマがイギリスの植民地になる前の事である。

 

伝道の歴史を読むと(1)、強盗殺人犯が回心したことから始まり、12年間で1270人が洗礼を受けた。その勢いで、ジャドソン師は聖書をビルマ語に翻訳。40年間活動した後、アメリカのバプテストの宣教師が引き継ぎ、1890年には識字率が0%であったが、その後100年以内に100%になった、とある。また、ヤンゴン大学(1920年創立)の構内には1932年ジャドソン教会が建てられた。キリスト教がミャンマーの近代史に深く関わっていたことを伺わせる事実である。


実は、昨年私どもCFFの4人がヤンゴンを訪れた時、「ミャンマー宣教200周年記念大会」を2週間後に控え、市内の教会で準備が行われていた。訪問・会談したYMCAとバプテスト連盟スタッフは大会主催の中心メンバーの方々であった。12月の大会にはミャンマー国内だけでなく海外からの参加者を含め1万人余の人々が集まった、と聞いている。日本からも友人のマウマウタン国分教会牧師はじめ20名が参加した。軍事政権下では、信教の自由は認められていたものの言論の自由は制限されていた事を考えると、“民主化”への動きが開催を可能にしたに違いない。


日本には今、外国人登録しているミャンマー人が8,000人余住んでいる。都内の高田の馬場や大塚周辺にはコミュニティーがあり、料理店、雑貨屋等を営んでいる。彼らの多くが1988年の民主化弾圧から逃れて来た人たちで、カレン族キリスト者もその例だ。今、難民認定申請数が最も多い国籍がミャンマーという事実は、政治から来る問題で宗教とは必ずしも直結しないかも知れないが、国籍を超えた人間の生存権(宗教の本質)問題として捉える必要があるのではないか。


今のミャンマー社会におけるキリスト者の働き、生き方の特徴はどこにあるのか?この問については、先回のYMCAの働きで一部触れたが、次回に予定している「ユアマバプテスト教会の“Sharing Love”活動」を紹介しながら考えてみたい。

(1)「ミャンマー宣教史―カチン族を中心に:1800-1900年」
http://pyay4kachin.blogspot.jp/2013/02/1800-1900.html

 

吉野輝雄